約束手形と小切手は、現金にするまでいくつかの違いがあります。
こちらでは、大まかな点をご紹介していきます。
約束手形と小切手の大きな違い
約束手形も小切手についても、企業間で現金の支払いに替わって専用用紙に金額を記載して相手に渡すという「振出」については、共通しています。
この2つの大きな違いは、小切手については、受け取った日から直ぐに現金化することができますが、一方の約束手形は支払期日にならなければ現金化することが不可能だという点です。
約束手形の利用で支払いや決済
約束手形も手形自体は紙切れに過ぎませんが、200万円と記載した手形は200万円の価値を持ちます。
では、どうしてでしょうか?
この秘密は振出人の当座預金口座にあります。
約束手形は振出人の当座預金より振出されますので、振出された時点で約束手形の価値が生じます。
ただし、小切手の現金化と手形との違いは、振出人の当座残高がない状態でも振出がされる点です。
振出人の当座預金残高が100万円であっても200万円が振出されます。
また、約束手形は支払期日が決まっていますのでその日を迎えなければ現金化をすることができない点が小切手とは異なります。
支払期日を迎える事前に取引がある金融機関に行き約束手形の呈示をして支払い請求をします。
振出人が支払いして約束手形の現金化・決済が完了します。
小切手の利用で支払いや決済
小切手自体は単なる紙切れに過ぎません、しかし金額100万円と記載された小切手が、100万円の価値を持つことを不思議に思われることでしょう。
不思議なポイントは、小切手の振出人である当座預金に秘密があります。
要するに、小切手は振出人の当座預金残高から振出されますので、ここで初めて100万円の価値が生じる訳です。
振出人は相手に小切手を渡して支払をしますが、受取人は手元の小切手をそのまま持っているだけでは、いつまでも現金に換えることはできません。
小切手の受取人は、小切手を支払場所に見せて支払いの請求をします。
支払のための呈示ともいわれ、呈示することで振出人が当座預金より支払いをして小切手の現金化・決済が完了します。